高級車の世界で最も名高い2つのブランド、ロールスロイスとベントレー。どちらもイギリス生まれの超高級車として知られていますが、実はそれぞれまったく違う魅力を持っています。
ロールスロイスは「究極の静寂と快適性」を追求し、後席でゆったりと過ごすことを重視したショーファードリブンカーです。一方のベントレーは「パフォーマンスとラグジュアリーの融合」をコンセプトに、自分で運転する楽しさを大切にしたドライバーズカーとして発展してきました。
この記事では、デザインや価格、ブランド哲学の違いから、あなたにぴったりの一台を見つけるためのポイントまで、わかりやすく解説していきます。高級車の購入を検討している方にとって、きっと参考になる内容をお届けします。
ロールスロイスとベントレーの基本的な違い
生まれた背景と歴史の違い
ロールスロイスとベントレーは、どちらも20世紀初頭のイギリスで誕生しましたが、その出発点は大きく異なります。ロールスロイスは1906年に設立され、当初から「世界最高の自動車を作る」という理念のもと、完璧な品質と静粛性を追求してきました。
ベントレーは1919年に創業し、創業者のウォルター・オーウェン・ベントレーがレースでの勝利を目指したことから、スポーツ性能を重視したブランドとして発展しました。1920年代にはル・マン24時間レースで5回の勝利を収め、「ベントレーボーイズ」と呼ばれる上流階級のレース愛好家たちに愛されました。
興味深いことに、1931年にベントレーが経営破綻した際、ロールスロイスがベントレーを買収しました。その後長い間、ベントレーはロールスロイスのスポーティバージョンという位置づけでしたが、現在は独立したブランドとして、それぞれ異なる道を歩んでいます。
ブランドが目指す方向性の違い
現在のロールスロイスは「魔法の絨毯」と呼ばれるほどの滑らかな乗り心地と、外界の音を完全に遮断する静寂性を最優先に考えています。車内は移動する応接室のような空間として設計され、後席の乗員が最高の快適性を得られることを重視しています。
ベントレーは「持続可能なラグジュアリーモビリティのリーダーを目指す」と宣言し、2030年以降はすべての車両を電気自動車にする計画を発表しています。また、ラグジュアリーでありながらも運転する楽しさを追求し続けており、パワフルなエンジンと俊敏なハンドリングを両立させています。
どんな人が乗るかの違い
ロールスロイスのオーナーは、主に後席でくつろぐことを重視する方が多く、ビジネスシーンでの移動や特別なゲストをもてなす際に利用されることが一般的です。運転は専属のドライバーに任せ、車内での時間を有効活用したい経営者や政治家などに愛用されています。
ベントレーのオーナーは、自分でステアリングを握り、運転そのものを楽しみたいと考える方が中心です。休日のドライブや遠出の際に、パワフルな加速とスポーティなハンドリングを存分に味わいたいアクティブな成功者に選ばれています。
デザインで見るロールスロイスとベントレーの違い
ロールスロイスのデザインの特徴
威厳と格式を表現する外観
ロールスロイスのデザインは、一目見ただけで「格が違う」と感じさせる威厳に満ちています。フロントグリルは「パルテノングリル」と呼ばれる縦格子のデザインが採用され、古代ギリシャのパルテノン神殿をモチーフにした荘厳な雰囲気を醸し出しています。
ボディ全体は直線的で重厚感があり、時代が変わっても基本的なデザインコンセプトは維持されています。これにより、どの年代のロールスロイスも一目でそれとわかる独自のスタイルが確立されているのです。
スピリット・オブ・エクスタシーが象徴するもの
ロールスロイスのボンネット先端に立つ女神像「スピリット・オブ・エクスタシー」は、ブランドの象徴として100年以上愛され続けています。この美しい女神像は、ロールスロイスの持つ優雅さと気品を表現しており、他のどの自動車メーカーも真似できない独特の存在感を放っています。
現代のロールスロイスでは、この女神像が盗難防止のために自動的にボンネット内に収納される仕組みになっており、伝統と最新技術の融合を象徴しています。
直線的で重厚感のあるボディライン
ロールスロイスのボディラインは、シンプルながらも存在感を放つデザインになっています。特に長いホイールベースと高めのルーフラインは、後部座席の居住性を最大限に確保するための設計です。
この設計思想により、ロールスロイスは「移動するラグジュアリーホテル」のような空間を実現しており、長時間の移動でも疲れを感じさせません。
ベントレーのデザインの特徴
スポーティで力強い外観
ベントレーのデザインは、ラグジュアリーでありながらもスポーティで力強い印象を与えます。フロントグリルは大型で迫力があり、エアインテークも機能的でダイナミックな形状をしています。
特に最新のコンチネンタルGTシリーズでは、「ハーモニークリスタル」と呼ばれる煌めきを放つヘッドライトがエレガントな佇まいを演出しており、美しさと力強さを両立させています。
Bウィングエンブレムに込められた意味
ベントレーのエンブレムである「Bウィング」は、翼を広げた鳥をモチーフにしており、スピードと自由を象徴しています。このエンブレムは、ベントレーがモータースポーツで培った高性能への追求と、空を飛ぶような爽快な走りを表現しています。
エンブレムのデザインも時代とともに洗練され、現在では立体感のある美しい仕上がりとなっており、ベントレーの品格を高めています。
流れるような美しいライン
ベントレーのボディラインは、流れるような美しい曲線が特徴的です。特にコンチネンタルGTのようなクーペモデルでは、ルーフからテールエンドにかけての滑らかなラインが、スポーツカーとしての美しさを表現しています。
この美しいプロポーションは、空力性能の向上にも貢献しており、高速走行時の安定性と燃費性能の向上を実現しています。
内装デザインの違い
ロールスロイス:移動する応接室のような空間
ロールスロイスの内装は、まさに「移動する応接室」と呼ぶにふさわしい豪華さです。後席は特に広々としており、リクライニング機能付きの厚みのあるシートが装備されています。
最新のゴースト・シリーズⅡでは、「プレースド・パーフォレーション」という技法で、シートレザーに小さな穴を開けてユニークなアートワークを施すオプションも用意されています。これにより、オーナーの個性を反映した特別な空間を作り上げることができます。
ベントレー:運転を楽しむためのコックピット
ベントレーの内装は、ドライバーが運転を楽しむためのコックピットとして設計されています。ステアリングホイールやシフトレバーの配置は、直感的な操作を可能にし、スポーティな走行をサポートします。
コンチネンタルGT スピードでは、ルーフやピラー、ステアリングホイールにスエード調の起毛素材「ダイナミカ」が使用され、スポーツカーらしい雰囲気を演出しています。また、3Dダイヤモンド形状のキルティングが施されたドア内張りなど、ラグジュアリーさも忘れていません。
価格で見るロールスロイスとベントレーの違い
ロールスロイスの価格帯
各モデルの新車価格
ロールスロイスの新車価格は、そのカスタマイズ性の高さから大きく変動しますが、現在の主要モデルの価格帯は以下のようになっています。
モデル名 | 価格帯 |
---|---|
ゴースト | 3,787万円〜4,480万円 |
スペクター(電気自動車) | 4,800万円 |
カリナン(SUV) | 4,645万円〜5,415万円 |
ファントム | 6,050万円〜7,007万円 |
これらの価格は基本仕様であり、オプションやカスタマイズによってさらに高額になることが一般的です。特にファントムは最高峰のモデルとして位置づけられており、フルカスタマイズした場合は1億円を超えることも珍しくありません。
カスタマイズによる価格の変動
ロールスロイスの大きな特徴は、ビスポーク(オーダーメイド)による高度なカスタマイズが可能なことです。内装の素材や色、外装の塗装、さらには特別なアートワークまで、オーナーの要望に応じて一台一台が手作りされます。
例えば、中国市場向けに製作された「ファントム ドラゴン」では、中国の伝説にインスパイアされた特別なデザインが施され、3,000年以上前の古代の伝説をモチーフにした装飾が車内に組み込まれています。このようなスペシャルモデルでは、価格も大幅に上昇します。
ベントレーの価格帯
各モデルの新車価格
ベントレーの新車価格は、ロールスロイスと比較すると若干抑えられており、より幅広い層にアプローチしています。
モデル名 | 価格帯 |
---|---|
ベンテイガ | 2,506万円〜4,006万円 |
コンチネンタルGT | 3,005万円〜3,969万円 |
フライングスパー | 約3,000万円〜 |
2024年に発表された最新のコンチネンタルGTシリーズでは、ハイブリッド技術を搭載したモデルが中心となっており、従来のW12エンジンに代わってV8ハイブリッドシステムが採用されています。
ロールスロイスとの価格差の理由
ベントレーがロールスロイスよりも価格を抑えられている理由は、生産効率とブランド戦略の違いにあります。ベントレーは比較的量産に近い形で製造されており、共通のプラットフォームを使用することでコストを削減しています。
一方、ロールスロイスは完全なハンドメイドによる少量生産を基本としており、一台一台に膨大な時間と手間をかけて製作されています。この製造方法の違いが、価格差として現れているのです。
中古車市場での価格の違い
値下がりの傾向と理由
中古車市場では、ロールスロイスとベントレーの価値の下がり方に違いが見られます。ロールスロイスは希少性が高く、特にビスポークモデルは世界に一台しか存在しないため、比較的価値を保ちやすい傾向があります。
ベントレーは生産台数がロールスロイスより多いため、中古車市場での流通量も多く、価格の下落幅がやや大きくなる傾向があります。ただし、限定モデルや特別仕様車については、希少性により価値を維持するケースもあります。
購入しやすさの違い
中古車市場での購入を考える場合、ベントレーの方が選択肢が多く、比較的購入しやすいと言えます。特に数年落ちのモデルであれば、新車価格の6〜7割程度で購入できることもあります。
ロールスロイスの中古車は流通量が少ないため、希望するモデルや仕様を見つけるのに時間がかかることが多く、価格交渉の余地も限られています。
ブランド哲学で見るロールスロイスとベントレーの違い
ロールスロイスの哲学「究極の静寂と快適性」
ショーファードリブンという考え方
ロールスロイスの根本的な哲学は「ショーファードリブン」、つまり専属のドライバーが運転し、オーナーは後席でゆったりと過ごすという考え方です。この思想は創業当初から一貫しており、現在でもロールスロイスの設計思想の中核を成しています。
最新のゴースト・シリーズⅡでも、この哲学は受け継がれており、後席の快適性を最優先に考えた設計がなされています。シートのマッサージ機能やヒーター機能、さらには独立したモニターシステムなど、後席の乗員が最高の時間を過ごせるよう配慮されています。
魔法の絨毯のような乗り心地
ロールスロイス独自の「ワフタビリティ(浮遊感)」は、まさに魔法の絨毯に乗っているかのような滑らかな乗り心地を実現しています。この乗り心地は、プラナー・サスペンション・システムという独自技術によって生み出されています。
電子制御ショック・アブソーバーとセルフレベリング機構付きの大容量エアストラット・アセンブリが連動し、路面の凹凸をほとんど感じさせない究極の快適性を提供しています。
完全に外界と遮断された空間
ロールスロイスの車内は、外界の喧騒から完全に遮断された静寂な空間として設計されています。徹底した遮音対策により、エンジン音や風切り音、タイヤの転がり音までもが最小限に抑えられています。
この静寂性により、車内での会話や電話会議、さらには読書や休息まで、あらゆる活動が快適に行えるようになっています。
ベントレーの哲学「パフォーマンスとラグジュアリーの融合」
ドライバーズカーとしての設計思想
ベントレーの設計思想は「ドライバーズカー」、つまりオーナー自身が運転を楽しむことを前提としています。この考え方は、創業者のウォルター・オーウェン・ベントレーがレースでの勝利を目指したことに由来しています。
現在のベントレーでも、この思想は色濃く反映されており、ステアリングの応答性やアクセルレスポンス、ブレーキフィールなど、ドライバーが車を意のままに操る喜びを追求した設計がなされています。
ル・マンで培われたスポーツ精神
ベントレーは1920年代にル・マン24時間レースで5回の勝利を収めた歴史を持ち、この成功がブランドのDNAとして受け継がれています。現在でも、この「勝利への執念」がベントレーの高性能エンジン開発や車体設計に活かされています。
2025年に発表された新型ベンテイガでは、従来のW12エンジンを超える出力を誇るツインターボV8エンジンが搭載され、ベンテイガ史上最も高性能なモデルとなっています。
運転する楽しさを追求する姿勢
ベントレーは「時代に即した最良の製品を生み出す」という哲学のもと、常に運転する楽しさを追求し続けています。最新のコンチネンタルGTシリーズでは、ハイブリッド技術を導入しながらも、パワフルな加速性能と俊敏なハンドリングを両立させています。
コンチネンタルGT スピードでは、0-100km/h加速が3.2秒、最高速度335km/hという驚異的な性能を実現しており、ラグジュアリーカーでありながらスーパーカー並みの性能を誇っています。
代表的なモデルで比較するロールスロイスとベントレー
ロールスロイスの代表モデル
ファントム:最高峰の威厳
ファントムはロールスロイスの最高峰モデルであり、90年以上の歴史を持つブランドの代名詞的存在です。現行モデルは2017年に発表され、全く新しいラグジュアリー・ビジネス・モデルへとシフトすることで、ラグジュアリーカー産業に革命をもたらしたとも言われています。
6.7リッターV12エンジンと8速ATを組み合わせたパワートレインは、最高出力460ps、最大トルク73.4kg・mを発揮し、圧倒的な静粛性と滑らかな加速を実現しています。価格は5,167万円からとなっており、ロールスロイスの中でも最も高価なモデルです。
ゴースト:日常使いできる豪華さ
ゴーストは、ロールスロイスの中では比較的コンパクトなモデルでありながら、ブランドの哲学を余すことなく体現しています。2025年に発表されたゴースト・シリーズⅡは、ロールスロイス史上最も先進的でドライバー志向のV12エンジン搭載モデルとされています。
6.75リッターV型12気筒ツインターボエンジンは、わずか1600rpmで最大トルクを発揮し、ひとつのギアが途切れなく続く感覚を生み出します。価格は3,787万円からとなっており、ロールスロイスの入門モデルとしての役割も果たしています。
カリナン:SUVでも変わらない格式
カリナンは、ロールスロイス初のSUVモデルでありながら、ブランドの格式と威厳を損なうことなく設計されています。現在、ロールスロイス全製品の中で最も需要の高いモデルとなっており、ラグジュアリーSUVの最高峰という立ち位置を占めています。
2024年に発表されたカリナン・シリーズ2では、より若々しいデザインに進化し、顧客の平均年齢が56歳から43歳へと下がる傾向に対応しています。価格は4,645万円からとなっています。
ベントレーの代表モデル
コンチネンタルGT:美しさと速さの両立
コンチネンタルGTは、ベントレーの代表的なグランドツーリングカーであり、ラグジュアリーとスポーティさを見事に両立させたモデルです。2024年にフルモデルチェンジが行われ、従来のW12エンジンに代わってハイブリッドシステムが採用されました。
最新のコンチネンタルGTは、4.0リッターV8ツインターボエンジンとモーターを組み合わせたハイパフォーマンス・ハイブリッドを搭載し、システム最高出力680PS、最大トルク930Nmを発揮します。価格は3,367万円からとなっています。
フライングスパー:4ドアの高性能セダン
フライングスパーは、ベントレーの4ドアセダンモデルであり、家族での移動にも対応できる実用性とスポーツ性能を両立させています。コンチネンタルGTと同様のプラットフォームを使用しながら、より広い室内空間を確保しています。
後席の快適性も重視されており、リクライニング機能付きシートやマッサージ機能など、ロールスロイスに匹敵する豪華装備が用意されています。
ベンテイガ:スポーティなラグジュアリーSUV
ベンテイガは、ベントレー初のSUVモデルとして2016年に登場し、ラグジュアリーSUV市場に新たな選択肢を提供しました。2025年には史上最も高性能な新型ベンテイガが発表され、従来のW12エンジンを超える出力を誇るツインターボV8エンジンが搭載されています。
価格は2,506万円から4,006万円までの幅広いラインナップが用意されており、ベントレーの中では比較的購入しやすいモデルとなっています。
どちらを選ぶべき?あなたに合うのはロールスロイスかベントレーか
ロールスロイスがおすすめな人
後席でゆったり過ごしたい人
ロールスロイスは、移動時間を最高のリラックスタイムとして過ごしたい方に最適です。後席は広々としており、リクライニング機能付きの厚みのあるシートで、長時間の移動でも疲れを感じません。
特に、ビジネスでの移動中に資料を読んだり、電話会議を行ったりする必要がある方にとって、外界の音を完全に遮断する静寂性は大きなメリットとなります。
最高の格式とステータスを求める人
ロールスロイスは、単なる移動手段を超えた「ステータスシンボル」としての価値を持っています。一目でそれとわかる威厳あるデザインと、100年以上の歴史に裏打ちされたブランド力は、最高の格式を求める方にふさわしい選択です。
特に、重要なビジネスシーンや社交の場において、ロールスロイスの存在感は他のどの車も代替できない特別な価値を提供します。
ビジネスシーンでの利用が多い人
ロールスロイスは、ビジネスシーンでの利用を前提として設計されています。後席での作業環境や、ゲストをもてなすためのホスピタリティ機能など、ビジネスに必要な要素が充実しています。
専属のドライバーに運転を任せることで、移動時間を有効活用でき、重要な商談前のリラックスタイムとしても活用できます。
ベントレーがおすすめな人
自分で運転を楽しみたい人
ベントレーは、オーナー自身が運転を楽しむことを前提として設計されています。パワフルなエンジンと俊敏なハンドリングにより、ワインディングロードから高速道路まで、あらゆるシーンでドライビングの醍醐味を味わえます。
特に、休日のドライブや遠出の際に、車を操る喜びを存分に感じたい方にとって、ベントレーは理想的な選択となります。
スポーティな走りも求める人
ベントレーは、ラグジュアリーカーでありながらスーパーカー並みの性能を誇ります。コンチネンタルGT スピードでは0-100km/h加速が3.2秒という驚異的な性能を実現しており、スポーツカーとしての刺激も求める方に最適です。
また、サーキット走行にも対応できる本格的な性能を持ちながら、日常使いでの快適性も確保されているバランスの良さが魅力です。
比較的若い感性を持つ成功者
ベントレーは、従来の高級車のイメージを覆すモダンで洗練されたデザインが特徴です。特に最新モデルでは、ハイブリッド技術の採用により環境性能も向上しており、時代の変化に敏感な成功者に支持されています。
また、ロールスロイスと比較して価格が抑えられているため、比較的若い世代でも手が届きやすく、新しい価値観を持つ成功者に選ばれています。
購入前に知っておきたいポイント
維持費の違い
ロールスロイスとベントレーの維持費には、いくつかの違いがあります。ロールスロイスは完全なハンドメイド製造のため、部品の調達や修理に時間がかかる場合があり、メンテナンス費用も高額になる傾向があります。
ベントレーは比較的量産に近い形で製造されているため、部品の調達や修理がロールスロイスより容易で、維持費もやや抑えられる傾向があります。ただし、どちらも超高級車であることに変わりはなく、年間数百万円の維持費を想定しておく必要があります。
購入後のサポート体制
両ブランドとも、購入後の手厚いサポート体制を提供しています。ロールスロイスでは、24時間365日のロードサイドアシスタンスや、専属のサービスアドバイザーによる個別対応など、VIP待遇のサービスが受けられます。
ベントレーも同様に充実したアフターサービスを提供しており、定期メンテナンスから緊急時の対応まで、オーナーの安心をサポートしています。
リセールバリューの考え方
リセールバリューについては、ロールスロイスの方が価値を保ちやすい傾向があります。これは、希少性の高さとブランド力によるものです。特にビスポークモデルは世界に一台しか存在しないため、コレクターズアイテムとしての価値も期待できます。
ベントレーは生産台数が多いため価値の下落幅がやや大きくなりますが、限定モデルや特別仕様車については価値を維持するケースもあります。
まとめ:ロールスロイスとベントレーそれぞれの魅力
ロールスロイスとベントレーは、どちらもイギリス生まれの超高級車でありながら、まったく異なる魅力を持っています。ロールスロイスは「究極の静寂と快適性」を追求し、後席での至福の時間を提供するショーファードリブンカーです。一方のベントレーは「パフォーマンスとラグジュアリーの融合」をコンセプトに、運転する楽しさを大切にしたドライバーズカーとして発展してきました。
価格面では、ロールスロイスの方が高額な傾向にありますが、どちらも数千万円から億単位の投資となります。デザインでは、ロールスロイスが威厳と重厚感を、ベントレーがスポーティで力強い美しさを表現しています。
あなたが移動時間をリラックスタイムとして過ごしたいなら、ロールスロイスが最適です。自分で運転を楽しみ、スポーティな走りも求めるなら、ベントレーを選ぶべきでしょう。どちらを選んでも、一生に一度の特別な体験が待っています。