BMWを購入するとき、多くの方が気になるのが「売るときにどれくらいの価値が残るか」ということではないでしょうか。実は、BMWはほかの高級車ブランドと比べて、リセールバリューが低めになりがちなんです。でも、なぜそうなってしまうのでしょうか。
この記事では、BMWのリセールが悪くなってしまう理由を詳しく解説します。新車時の大幅な値引きから、維持費の高さまで、さまざまな要因が絡み合っているのが現状です。でも安心してください。しっかりと理由を理解すれば、損をしない選び方も見えてきます。
BMWの購入を検討している方にとって、リセールバリューは重要な判断材料の一つです。この記事を読んで、賢い選択ができるようになりましょう。
BMWのリセールが悪い理由を知っておこう
新車販売時の大幅値引きが中古車価格を下げている
なぜBMWの中古車価格が下がりやすいのか、その大きな理由の一つが新車販売時の値引きにあります。BMWは輸入車の中でも特に値引き幅が大きいことで知られているんです。新車購入時に大幅な値引きが行われると、実質的な車の価値が最初から下がってしまうことになります。
この値引きの影響は中古車市場にも波及します。新車と中古車の価格差が縮小してしまうため、結果的にリセールバリューが低下してしまうのです。特に5シリーズや7シリーズといった高額モデルほど値引き額が大きくなる傾向があり、これがリセールの悪さに直結しています。
他の輸入車と比べて値引き幅が大きい理由
BMWが大幅な値引きを行う背景には、販売台数を増やすための戦略があります。メルセデス・ベンツやレクサスと比較しても、BMWの値引き幅は大きいとされることが多いんです。これは競合他社との差別化を図るための施策でもありますが、同時にブランド価値を下げる要因にもなっています。
また、BMWは日本市場でのシェア拡大を積極的に進めているため、価格競争力を重視した販売戦略を取っています。しかし、この戦略が長期的には中古車市場での価値形成に悪影響を与えているのが現状です。
値引きが中古車市場に与える影響
新車時の大幅値引きは、中古車の買取価格算定にも影響を与えます。買取業者は新車の実売価格を基準に査定額を決めるため、値引きが大きいほど中古車の価値も低く見積もられてしまうんです。これにより、オーナーが期待するほどの買取価格がつかないケースが多くなります。
さらに、値引きによって市場に出回る台数が増えることで、供給過多の状況が生まれます。結果として、中古車市場での競争が激化し、価格の下落圧力が強まってしまうのです。
市場に出回る台数が多すぎる供給過多の問題
BMWのリセールが悪い理由として、市場での流通量の多さも挙げられます。BMWは日本国内で高い人気を誇り、輸入車の中でもトップクラスの販売台数を記録しているんです。街中でBMWを見かける機会が多いのも、この流通量の多さを物語っています。
中古車の買取価格は需要と供給のバランスに大きく左右されます。供給数が多い場合、買取価格が抑制され、リセールバリューが低くなってしまうのです。これは経済の基本原理でもありますが、BMWの場合はこの影響を特に強く受けています。
BMWの国内販売台数が多い背景
BMWが日本市場で高い販売台数を維持している理由は複数あります。まず、ブランド力の高さと幅広いラインナップが挙げられます。セダンからSUV、スポーツカーまで、さまざまなニーズに対応できる車種を揃えているため、多くの顧客層にアピールできているんです。
また、BMW自体が日本市場を重要視しており、積極的なマーケティング活動を展開していることも販売台数の多さにつながっています。ディーラー網の拡充や、魅力的な金融商品の提供なども、販売促進に寄与しています。
未使用車が中古車市場に流れる仕組み
BMWの中古車市場には、未使用車や展示車が流入することも多いんです。これらの車両は新車同様の状態でありながら、中古車として販売されるため、価格競争力が高くなります。結果として、一般的な中古車の価格を押し下げる要因となってしまいます。
また、リース車両の返却も中古車市場への供給量を増やす要因の一つです。法人向けのリース契約が多いBMWでは、契約期間終了後に大量の車両が中古車市場に流入することがあります。
維持費の高さが買い手を敬遠させている
BMWの中古車を購入する際に、多くの人が気にするのが維持費の高さです。BMWは一般的に維持費が高いことで知られており、特に走行距離が10万kmを超えると故障リスクが増加し、メンテナンス費用が急激に上昇する傾向があります。これが中古市場での購入希望者を敬遠させる大きな要因となっています。
維持費の高さは、部品代の高額さと修理の複雑さに起因しています。BMWの部品は輸入品が多く、国産車と比べて価格が高めに設定されているんです。また、高度な電子制御システムが搭載されているため、修理には専門的な知識と設備が必要になります。
メンテナンス費用が高くなる部品と修理箇所
BMWで特に費用がかかりやすい部品として、エンジンオイル交換が約2.5〜4万円、ブレーキパッド交換が約4〜8万円、タイヤ交換が約8〜20万円などが挙げられます。これらの費用は国産車の2〜3倍になることも珍しくありません。
また、電子制御システムの故障も高額修理の原因となります。iDriveシステムやDSCユニット、各種センサー類の不具合は、診断から修理まで専門的な技術が必要で、費用も高額になりがちです。
故障リスクが高いとされる年式とモデル
特に注意が必要なのは、E90型(2005年〜2012年)やE60型(2003年〜2010年)といった年式のモデルです。これらの年式では、電装系のトラブルやオイル漏れが多く報告されており、購入後の維持費が予想以上にかかるケースが多いんです。
一方で、F30型(2012年以降)のモデルでは、これらの問題が大幅に改善されており、故障リスクが減少しています。中古車を選ぶ際は、年式による信頼性の違いを十分に考慮することが重要です。
BMWの値落ちの早さはどれくらい?具体的な数字で見てみよう
購入から3年後の残価率
BMWの値落ちの早さを具体的な数字で見てみると、その厳しい現実がよく分かります。購入から3年後の残価率は、モデルによって大きく異なりますが、全体的に見ると50〜60%程度となることが多いんです。これは新車価格の約半分まで価値が下がってしまうことを意味しています。
特に注目すべきは、高額モデルほど値落ち率が大きくなる傾向があることです。例えば、7シリーズでは3年後の残価率が31%まで下がるケースもあり、新車価格の約3分の2が失われてしまう計算になります。
セダン系モデルの残価率
セダン系のモデルでは、3シリーズの3年後残価率が約59%、5シリーズが約60%となっています。しかし、これらの数字はグレードや装備によって大きく変動することも覚えておく必要があります。ベースグレードの場合、残価率がさらに低くなることも珍しくありません。
セダン系モデルの値落ちが大きい理由として、日本市場でのセダン人気の低下が挙げられます。SUVブームの影響で、セダンの需要が年々減少しており、これが中古車価格の下落につながっています。
SUV系モデルの残価率
一方、SUV系モデルは比較的残価率が高めに推移しています。X1の残価率は約57%、X3は約57%となっており、セダン系と比べて値落ちが抑えられています。これは、SUV人気の高まりと、BMWのSUVモデルの商品力の高さが評価されているためです。
特にX5やX3といった人気モデルでは、中古車市場でも安定した需要があり、相対的に高い残価率を維持しています。SUVを選択することで、リセールリスクをある程度軽減できると言えるでしょう。
購入から5年後の残価率
5年後の残価率になると、BMWの値落ちはさらに顕著になります。全体的に見ると、5年後の残価率は30〜45%程度まで下がってしまうのが一般的です。これは新車価格の半分以下まで価値が下がることを意味しており、オーナーにとっては大きな損失となります。
モデル別に見ると、3シリーズで約36%、X3で約31%、X5で約31%という数字が報告されています。高額モデルになるほど、絶対的な損失額も大きくなるため、購入時の慎重な検討が必要です。
高級セダン(7シリーズ)の値落ち例
7シリーズのような高級セダンでは、5年後の残価率が24%まで下がるケースもあります。新車価格が1000万円を超えるモデルの場合、5年間で700万円以上の価値が失われる計算になり、これは非常に大きな経済的負担となります。
高級セダンの値落ちが激しい理由として、購入層の限定性と維持費の高さが挙げられます。中古車市場では、高額な車両を購入できる層が限られているため、需要が少なく、価格が下がりやすくなってしまうのです。
人気モデル(3シリーズ、X3)の値落ち例
比較的人気の高い3シリーズやX3でも、5年後には新車価格の3分の1程度まで価値が下がってしまいます。これらのモデルは中古車市場でも一定の需要がありますが、供給量の多さが価格を押し下げる要因となっています。
ただし、人気モデルの場合は、グレードや装備、色などによって残価率に差が出やすいのも特徴です。適切な選択をすることで、値落ちをある程度抑えることも可能になります。
他の輸入車ブランドとの比較
BMWのリセールバリューを正確に評価するためには、他の輸入車ブランドとの比較が欠かせません。同じ価格帯の車両と比較することで、BMWの立ち位置がより明確になります。
一般的に、BMWのリセールバリューは輸入車の中でも平均的か、やや低めの水準にあるとされています。これは、前述した供給過多や維持費の高さなどが影響しているためです。
メルセデス・ベンツとの残価率比較
メルセデス・ベンツと比較すると、BMWの残価率はやや劣る傾向があります。メルセデス・ベンツは「高級車の代名詞」としてのブランドイメージが強く、中古車市場でも安定した需要があるためです。特にSクラスやEクラスといった主力モデルでは、BMWの同等クラスよりも高い残価率を維持することが多いんです。
ただし、モデルによってはBMWが上回るケースもあり、一概にメルセデス・ベンツが優位とは言えません。特にSUVモデルでは、BMWのXシリーズも健闘しており、競争は激しくなっています。
アウディとの残価率比較
アウディとの比較では、BMWとほぼ同等か、モデルによってはBMWがやや上回る場合もあります。両ブランドとも似たような市場ポジションにあり、リセールバリューも近い水準で推移することが多いんです。
アウディの場合、quattroシステムを搭載したモデルの人気が高く、これらのモデルでは比較的高い残価率を維持しています。一方、BMWではMスポーツグレードやSUVモデルが相対的に高い評価を受けています。
需要バランスから見るBMWの中古車市場
中古車市場でのBMWの立ち位置
中古車市場におけるBMWの立ち位置を理解することは、リセールバリューを考える上で非常に重要です。BMWは輸入車全体の中では高い人気を誇っていますが、供給量の多さが価格形成に大きな影響を与えています。
現在の中古車市場では、BMWは「手の届く高級車」として位置づけられることが多くなっています。新車では高額でも、中古車になると比較的手頃な価格で購入できるため、幅広い層からの需要があります。
輸入車全体の中でのBMW人気度
輸入車全体で見ると、BMWは常に上位の人気を維持しています。メルセデス・ベンツと並んで、日本市場における輸入車の代表的なブランドの一つです。特に、3シリーズやX3といった主力モデルは、輸入車の中でも高い販売台数を記録しています。
しかし、人気の高さが必ずしもリセールバリューの高さに直結しないのが、BMWの複雑なところです。人気があるからこそ供給量も多くなり、結果として価格競争が激化してしまうのです。
国産高級車との競合状況
国産高級車、特にレクサスとの競合も、BMWのリセールバリューに影響を与えています。レクサスは国産車としての安心感と、比較的低い維持費が評価され、中古車市場でも高い人気を維持しています。
この競合により、BMWは価格面での競争を強いられることが多く、これがリセールバリューの低下につながる一因となっています。特に、同価格帯での比較では、レクサスの方が有利な場合が多いのが現状です。
買い手が求めるBMWの条件
中古車市場でBMWを購入する買い手が重視する条件を理解することで、リセールバリューの傾向も見えてきます。一般的に、買い手は価格と品質のバランスを重視する傾向があり、特に故障リスクの低さを求める声が多くなっています。
また、維持費の予測可能性も重要な要素です。購入後にどの程度の費用がかかるかを事前に把握したいと考える買い手が多く、整備記録の充実した車両が好まれる傾向があります。
人気の高いボディタイプとグレード
中古車市場で人気が高いのは、SUVモデルとMスポーツグレードです。X1、X3、X5といったSUVモデルは、実用性の高さと比較的安定したリセールバリューで人気を集めています。
Mスポーツグレードは、スポーティな外観と充実した装備で差別化が図られており、中古車市場でも一定のプレミアムが付くことが多いんです。これらのモデルを選択することで、リセールリスクをある程度軽減できます。
敬遠されがちなモデルの特徴
一方で、敬遠されがちなのは高額なセダンモデルと、故障リスクの高い年式のモデルです。特に7シリーズのような高級セダンは、維持費の高さと需要の限定性から、中古車市場では厳しい評価を受けることが多くなっています。
また、E90型やE60型といった電装系トラブルの多い年式のモデルも、購入を避けられる傾向があります。これらのモデルは、購入価格は安くても、その後の維持費が高額になるリスクがあるためです。
海外輸出需要の影響
BMWの中古車価格には、海外輸出需要も大きな影響を与えています。日本の中古車は品質が高いことで海外でも人気があり、特に右ハンドル車は一部の国で高い需要があります。
しかし、BMWの場合は海外でも現地生産が行われているため、日本からの輸出需要はそれほど高くありません。これも、リセールバリューが上がりにくい要因の一つとなっています。
輸出先での人気モデル
海外輸出において比較的人気が高いのは、3シリーズやX3といった主力モデルです。これらのモデルは世界的に認知度が高く、部品の入手も比較的容易なため、輸出業者からの需要があります。
ただし、輸出需要だけでは国内の中古車価格を大幅に押し上げるほどの影響力はないのが現状です。国内需要の方が圧倒的に大きいため、国内市場の動向がより重要になります。
国内需要と輸出需要の違い
国内需要では、故障リスクの低さや維持費の安さが重視される傾向があります。一方、輸出需要では、走行距離や外観の状態がより重要視されることが多いんです。
この需要の違いにより、同じ車両でも評価が分かれることがあります。国内では敬遠されがちな高走行距離車でも、輸出向けであれば一定の価値が認められる場合もあります。
損しないBMWの選び方
リセールバリューが高いモデルを選ぶコツ
BMWを購入する際に損をしないためには、リセールバリューの高いモデルを選ぶことが重要です。現在の市場動向を見ると、SUVモデルとMスポーツグレードが比較的高い残価率を維持しています。これらのモデルは需要が安定しており、中古車市場でも人気が高いためです。
また、年式選びも重要なポイントです。F30型以降のモデルは信頼性が向上しており、故障リスクが低いため、中古車市場でも高く評価される傾向があります。購入時は少し高くても、長期的に見れば得になることが多いんです。
SUVモデル(X1、X3、X5)の選び方
SUVモデルの中でも、特にX1とX3は比較的手頃な価格でありながら、安定したリセールバリューを期待できます。X1の残価率は約57%、X3は約57%となっており、セダンモデルと比べて値落ちが抑えられています。
X5は高額モデルのため絶対的な損失額は大きくなりますが、SUVとしての実用性の高さから、一定の需要を維持しています。ただし、維持費も高額になるため、購入前に十分な検討が必要です。
Mスポーツ系グレードの魅力
Mスポーツグレードは、標準グレードと比べて外観の迫力があり、装備も充実しているため、中古車市場でも人気が高いんです。スポーティなエアロパーツや専用ホイール、スポーツサスペンションなどが装備されており、差別化が図られています。
これらの装備は後付けが困難なため、中古車市場でもプレミアムが付きやすくなっています。購入時の価格差を考慮しても、リセールバリューの面でメリットがあることが多いです。
避けるべきモデルと年式
損をしないためには、避けるべきモデルと年式を知っておくことも重要です。特に注意が必要なのは、高額なセダンモデルと、故障リスクの高い年式のモデルです。これらのモデルは購入価格は魅力的でも、その後の維持費や売却時の損失が大きくなる可能性があります。
また、不人気色や特殊な装備が付いたモデルも避けた方が無難です。個性的な車両は新車時は魅力的に見えても、中古車市場では需要が限定的になりがちです。
値落ちが激しい高級セダンの特徴
7シリーズのような高級セダンは、新車価格が1000万円を超える一方で、5年後の残価率が24%まで下がることもあります。これは絶対的な損失額が非常に大きくなることを意味しており、経済的な負担が重くなります。
高級セダンの値落ちが激しい理由として、購入層の限定性と日本市場でのセダン人気の低下が挙げられます。また、維持費の高さも中古車購入者を敬遠させる要因となっています。
故障が多いとされる年式の見分け方
特に避けるべきなのは、E90型(2005年〜2012年)やE60型(2003年〜2010年)といった年式のモデルです。これらの年式では、電装系のトラブルやオイル漏れが多く報告されており、修理費用が高額になるリスクがあります。
一方で、F30型(2012年以降)のモデルでは、これらの問題が大幅に改善されています。年式による信頼性の違いを理解し、適切な選択をすることが重要です。
人気色とオプション選択のポイント
BMWのリセールバリューを高めるためには、人気色とオプションの選択も重要なポイントです。色によって査定額に大きな差が出ることがあり、場合によっては数十万円の違いになることもあります。
オプション選択では、後付けが困難なメーカーオプションを重視することが大切です。これらのオプションは中古車市場でも高く評価され、リセールバリューの向上につながります。
リセールに有利なボディカラー
最もリセールに有利なのは、アルピン・ホワイトとブラック・サファイアです。これらの色は幅広い層に受け入れられやすく、中古車市場でも安定した需要があります。特に白系の色は、汚れが目立ちにくく手入れもしやすいため、実用面でも優れています。
一方で、奇抜な色や特殊なカラーは避けた方が無難です。個性的な色は好みが分かれやすく、中古車市場では需要が限定的になりがちです。
査定額アップにつながるオプション装備
査定額アップに最も効果的なのは、サンルーフやレザーシート、安全装備といったメーカーオプションです。これらのオプションは後付けが困難で、中古車市場でも高く評価されます。
特に安全装備は近年注目度が高まっており、衝突軽減ブレーキやレーダークルーズコントロールなどが装備されていると、査定額のアップが期待できます。
BMWを高く売るための方法
売却タイミングの見極め方
BMWを高く売るためには、適切な売却タイミングを見極めることが重要です。一般的に、車の価値は時間の経過とともに下がっていきますが、特定のタイミングで売却することで、損失を最小限に抑えることができます。
市場の需要動向や季節要因も価格に影響を与えるため、これらの要素を考慮して売却時期を決めることが大切です。また、車検のタイミングも重要な判断材料の一つになります。
車検前に売るメリット
車検前に売却することで、車検費用を負担せずに済むメリットがあります。BMWの車検費用は国産車と比べて高額になることが多く、初回で約14万円、2回目以降は20万円以上かかることもあります。
ただし、車検残期間が長い車両の方が査定額は高くなる傾向があるため、車検直後に売却するのも一つの戦略です。車検費用と査定額の差を計算して、最も有利なタイミングを見極めることが重要です。
需要が高まる季節を狙う
中古車市場では、春と秋に需要が高まる傾向があります。新生活のスタートや転勤シーズンに合わせて車を購入する人が多いためです。これらの時期に合わせて売却することで、より高い価格での売却が期待できます。
また、ボーナス時期も中古車の需要が高まる傾向があります。特に夏と冬のボーナス前は、購入資金に余裕のある買い手が増えるため、売却には有利なタイミングと言えるでしょう。
メンテナンス記録の重要性
BMWを高く売るためには、メンテナンス記録の管理が非常に重要です。特に輸入車の場合、故障リスクを気にする買い手が多いため、適切なメンテナンスが行われていることを証明できる記録は大きなアピールポイントになります。
定期的な点検や部品交換の記録があることで、買い手の安心感を高め、査定額のアップにもつながります。逆に、メンテナンス記録が不十分な場合は、査定額が大幅に下がる可能性もあります。
正規ディーラーでの整備履歴
BMW正規ディーラーでの整備履歴は、査定において非常に高く評価されます。正規ディーラーでは純正部品を使用し、BMW専門の技術者が作業を行うため、品質の高いメンテナンスが期待できるからです。
また、正規ディーラーでの整備記録は、車両の状態を客観的に証明する資料としても重要です。特に電子制御システムの診断記録などは、故障リスクの評価において重要な判断材料となります。
修理歴や事故歴の影響
修理歴や事故歴がある車両は、査定額に大きな影響を与えます。特に事故歴がある場合は、査定額が大幅に下がることが一般的です。しかし、適切な修理が行われ、その記録が残っている場合は、影響を最小限に抑えることができます。
重要なのは、修理内容を正確に記録し、査定時に正直に申告することです。隠そうとしても、プロの査定士には分かってしまうことが多く、信頼関係を損なう結果になりかねません。
複数業者での査定比較
BMWを高く売るためには、複数の業者で査定を受けることが重要です。業者によって査定基準や得意分野が異なるため、同じ車両でも査定額に大きな差が出ることがあります。
特にBMWのような輸入車の場合、専門知識を持った業者とそうでない業者では、査定額に大きな差が出やすいんです。適切な業者選びが、高額売却の鍵となります。
輸入車専門店での査定メリット
輸入車専門店では、BMWの価値を正しく評価できる専門知識を持ったスタッフが査定を行います。そのため、一般的な中古車買取店では見落とされがちなポイントも、適切に評価してもらえる可能性が高いんです。
また、輸入車専門店は独自の販売ルートを持っていることが多く、特定のモデルや装備に対して高い査定額を提示してくれることもあります。BMWの特徴を理解した上での査定が期待できます。
一括査定サービスの活用方法
一括査定サービスを利用することで、複数の業者から同時に査定を受けることができます。これにより、査定額の比較が容易になり、最も高い価格を提示してくれる業者を見つけることができます。
ただし、一括査定サービスを利用する際は、査定額だけでなく、業者の信頼性や対応の質も考慮することが重要です。最高額を提示した業者が必ずしも最良の選択とは限りません。
他の高級車ブランドとの比較
レクサスとBMWのリセール比較
レクサスとBMWのリセールバリューを比較すると、一般的にレクサスの方が高い残価率を維持する傾向があります。これは、レクサスが国産車としての安心感を持ちながら、高級車としてのブランド価値も確立しているためです。
レクサスの場合、トヨタの品質管理システムと全国的なサービス網により、維持費の予測可能性が高く、これが中古車市場での評価につながっています。一方、BMWは輸入車特有の維持費の高さが、リセールバリューに影響を与えています。
国産高級車の安心感が与える影響
国産高級車であるレクサスは、部品の入手しやすさやサービス網の充実により、維持費の面で大きなアドバンテージを持っています。これが中古車購入者の安心感につながり、結果として高いリセールバリューを支えているんです。
また、レクサスは故障率の低さでも定評があり、これが長期的な価値保持につながっています。購入後のトラブルリスクが低いことは、中古車市場において大きな魅力となります。
維持費の違いが査定に与える影響
BMWとレクサスの維持費の差は、査定額にも大きな影響を与えます。レクサスの場合、国産車並みの維持費で高級車を楽しめるため、中古車購入者にとって魅力的な選択肢となります。
一方、BMWは維持費の高さがネックとなり、購入を躊躇する層も多いのが現状です。この需要の差が、リセールバリューの違いとして現れています。
メルセデス・ベンツとの違い
メルセデス・ベンツとBMWは、同じドイツの高級車ブランドとして競合関係にありますが、リセールバリューには微妙な違いがあります。一般的に、メルセデス・ベンツの方がわずかに高い残価率を維持する傾向があります。
これは、メルセデス・ベンツが「高級車の代名詞」としてのブランドイメージをより強く確立していることが影響しています。特に、Sクラスのようなフラッグシップモデルでは、その差が顕著に現れます。
ブランドイメージの差
メルセデス・ベンツは「最高級」「威厳」といったイメージが強く、これが中古車市場でも価値として認められています。一方、BMWは「スポーティ」「駆け抜ける歓び」といったイメージが強く、ターゲット層がやや異なります。
この違いが、中古車市場での需要層の違いにもつながり、結果としてリセールバリューに影響を与えています。どちらも魅力的なブランドですが、市場での評価には微妙な差があるのが現状です。
中古車市場での評価の違い
中古車市場では、メルセデス・ベンツの方が「格上」として認識されることが多く、これが価格形成に影響を与えています。特に、年配の購入層においては、メルセデス・ベンツへの憧れが強く、これが需要を支えています。
BMWは比較的若い層に人気があり、スポーティな走りを求める層からの支持が厚いんです。しかし、この層は価格に敏感な場合も多く、リセールバリューの面では不利に働くことがあります。
ポルシェなど他の輸入車との比較
ポルシェのようなスポーツカーブランドとBMWを比較すると、リセールバリューには大きな違いがあります。ポルシェは希少性とブランド価値により、非常に高いリセールバリューを維持しています。
これは、ポルシェが量産車ではなく、特別な車としての位置づけを確立しているためです。一方、BMWは量産車としての側面が強く、これがリセールバリューに影響を与えています。
スポーツカー系の特殊事情
スポーツカーの場合、実用性よりも趣味性が重視されるため、リセールバリューの考え方も異なります。ポルシェ911のようなアイコニックなモデルでは、年式が古くても価値が下がりにくい傾向があります。
BMWのスポーツモデルであるMシリーズも、一般的なBMWと比べて高いリセールバリューを維持していますが、ポルシェほどの希少性はないため、値落ちは避けられません。
希少性が価値を支えるモデル
希少性の高いモデルは、供給量が限られているため、リセールバリューが高く維持される傾向があります。限定モデルや生産終了モデルなどは、時として新車価格を上回る価格で取引されることもあります。
BMWでも、M3やM5といった高性能モデルや、限定生産モデルでは、比較的高いリセールバリューを期待できます。ただし、これらのモデルは購入価格も高額なため、絶対的な損失額は大きくなる可能性があります。
まとめ
BMWのリセールが悪い理由は、新車時の大幅値引き、市場での供給過多、そして維持費の高さが主な要因となっています。特に、購入から3年で約50〜60%、5年で約30〜45%まで価値が下がってしまうのが現実です。
しかし、適切な選択をすることで損失を最小限に抑えることは可能です。SUVモデルやMスポーツグレード、人気色の選択、そして適切な売却タイミングの見極めが重要なポイントになります。BMWの購入を検討している方は、これらの点を十分に考慮して、賢い選択をしていただければと思います。
リセールバリューだけでなく、BMWの魅力である走りの楽しさも含めて総合的に判断することが、後悔しない車選びにつながるでしょう。